久々に
「不幸な星の下に生まれて」を読んだ。別サイトになってからの分が読めてなかったので。同じような体験をしたわけでもないのに妙に共感してしまうのは何故なんだろうと思う。人は誰かの体験を聞いたり読んだりしたときには、意図するにせよしないにせよ自分の過去や現在の心理状況の中から近いものを引っ張り出して登場人物や背景に投影させて理解しようとするようだ。それが全く違う状況にもかかわらずやたらマッチする箇所があるという感覚だ。例えば堂々巡りから抜け出せない状況。これは誰にでも経験のあることだと思うが、これはまさに今の自分のことを言ってるのではないか(仕事に関してはずっと堂々巡りなのです...)という思いこみとも思えるマッチ感があるのだ。だから読んでるときもがんばれ負けるなとついつい拳に力が入ってしまう。
全く違うある意味ノー天気なお話ではあるが最近おもしろい本を読んだ。会社の子からおもしろいからとすすめられたのだが、
ミクシィという会員制ブログから出てきたもので
「59番目のプロポーズ オタクとキャリアの恋」(ISBN 4-568-22122-6)というタイトルだ。ちょっとお下劣だがこちらも読んでてなんだか力が入ってしまう。ガンダムなどのアニメ世代には入りやすいというのもあるが、キャリアという色眼鏡で見てしまい勝ちな人たちも実は本物を探してたんだねと妙に親近感を持ってしまった。淡々とした短い文章の中にも奥深いものが見え隠れする、真実を探求する修行僧のような...。何の策略もなくBlogで現在進行形で続いているというのもいい。電車男は読んでなくてここまでメジャーになるとどこまでが本当の話なんだと疑ってしまうが、59番目..は是非とも盛り上がってほしいと思った(関西だし。映像化の話はあるらしい)。日本人もまだまだ捨てたものじゃない(ちと大袈裟か)と思わせる1冊でした。